大腸がん

大腸がんとは

大腸がん大腸がんの多くは長年放置され続け、成長した大腸ポリープからなったものです。全体の7割の大腸がん発症はS状結腸や直腸で起こっており、症状が現れない初期の大腸がんは内視鏡検査での発見が可能です。
また、大腸ポリープを発見した場合、その場での日帰り切除手術ができます。また、切除する事で将来の大腸がんの予防になります。 粘膜表面に発生した大腸がんは下の層にまで進行します。大腸がんは粘膜下層までは早期がん、筋層まで広がったものは進行がんと、大きく2つに分ける事ができます。
正しい治療を初期の大腸がんのころに行えば、生活に支障を与える事なく完治できます。そのためには、定期的な内視鏡検査が必要です。

大腸がんの深達度

大腸がんの深達度大腸癌研究会編「患者さんのための大腸癌治療ガイドライン 2014年版」(金原出版)より作成

大腸がんの病期

大腸がんの病期大腸癌研究会編「患者さんのための大腸癌治療ガイドライン 2014年版」(金原出版)より作成

大腸がんの原因

高カロリー大腸がんは昔は欧米人に多かった疾患でしたが、日本の食の欧米化によって現代の日本でも大腸がんが多く発症しています。リスクを下げるために、適度な動物性脂肪・食物繊維の摂取、生活習慣の改善に効果があると言われています。
大腸がんには遺伝性もあると考えられているため、親族の中に大腸がんを患った方がいらっしゃいましたら注意してください。


ほかのがん種と比べるとどのくらいの頻度か


部位別罹患者数参照:国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(全国がん登録)

どの年齢層で多いか


年齢別罹患率参照:国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(全国がん登録)

罹患数と死亡数


罹患数と死亡数国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(全国がん罹患モニタリング集計(MCIJ))
国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(全国がん登録)
国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(厚生労働省人口動態統計)

年齢調整の罹患率と死亡率


年齢調整の罹患率と死亡率国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(全国がん罹患モニタリング集計(MCIJ))
国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(厚生労働省人口動態統計)

大腸がんの症状

大腸がんは進行すると、お腹の張りや腹痛、便に血が混ざる、下痢、便秘などの症状を引き起こします。しかしがんの原因となる大腸ポリープや初期の大腸がんに自覚症状が現れる事はほとんどありません。
また、便潜血検査を受けると大腸がんが一定まで進行している場合、結果が陽性と出る事がありますが、稀に陰性と出る場合もあります。そのため便潜血検査のみを信じる事は危険です。

大腸がんの検査

当院の大腸カメラ検査では、大腸がんの原因である大腸ポリープや初期の大腸がんなどを見落とさないよう検査しています。毛細血管や粘膜の模様がしっかり表示され、大腸粘膜全体を直接観察できる内視鏡検査です。病変と疑われる細胞の採取、組織検査も可能です。組織検査を行う事で、疾患の特定ができます。

pitパターン分類の表

pitパターン分類の表 参照:大腸がんの「大腸内視鏡検査」検査の目的は?検査の手順は?-がんプラス

また、大腸ポリープは発見時に切除が可能です。その場で切除する事で、今後の大腸がん発症の予防になります。粘膜の状態や病変の形・状態を確認する事ができるため、さらに大腸疾患の正しい診断と治療を行う事ができます。 当院の内視鏡検査では軸保持短縮法というレベルの高い技術でスコープの挿入を行うため、痛みや苦痛が軽減されます。検査が苦手な方には、静脈麻酔の使用で痛みの少ない検査を提供しています。

監修:綾瀬中央診療所 院長・医学博士 中川裕太

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