食道がん

食道がんとは

食道とは喉と胃を繋ぐもので、その周りには重要な気管・大動脈・心臓・背骨などの組織があります。粘膜で発生した食道がんは徐々に広がっていきます。胃や結腸では漿膜といって、胃や大腸を包む強固な膜があり、ある程度、癌の進行を抑える障壁の役割をするのですが、食道にはこの漿膜がないために、容易に周囲の組織に癌が進展してしまう傾向があります。それゆえ食道がんはその他の臓器に転移しやすい疾患になります。
食道がんは主に3つに分けられます。粘膜内までに広がった早期食道がん、粘膜下層まで広がった表在食道がん、粘膜下層の外側にまで転移した進行食道がんです。食道がんは進行が早く、転移するリスクが高いため早期発見する事が重要ながんです。

がんの病期、すなわち進行度(ステージ)


参照:食道がんの病期(ステージ)と治療の選択|食道がん一般の方用サイト

ステージ0期、I期食道がんに対する治療選択


参照:食道がんの病期(ステージ)と治療の選択|食道がん一般の方用サイト

ステージII期、III期食道がんに対する治療選択


参照:食道がんの病期(ステージ)と治療の選択|食道がん一般の方用サイト

ステージIV期食道がんに対する治療選択


参照:食道がんの病期(ステージ)と治療の選択|食道がん一般の方用サイト

食道がんの原因

食道がんの原因飲酒と喫煙は食道がんを発症させる危険性があるものだと言われています。 習慣的に飲酒と喫煙を行っている方は食道がんの危険性がかなり高くなります。飲酒によって体内に入ってきたアルコールが発生させたアセドアルデヒドは、発がん物質です。体質によってはアセトアルデヒドの分解活性が弱い方もいます。
この場合、食道がんの発症率は上がります。 逆流性食道炎などで、バレット食道と呼ばれる食道粘膜で起こる慢性的な炎症を繰り返している状態の方も食道がんのリスクがあります。逆流性食道炎は生活習慣の乱れによって起こるものです。
症状が治まっても完治するまで治療を続ける事が大切です。

ほかのがん種と比べるとどのくらいの頻度か


国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(全国がん登録)

どの年齢層で多いか


国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(全国がん登録)

罹患数と死亡数


国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(全国がん罹患モニタリング集計(MCIJ))
国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(全国がん登録)
国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(厚生労働省人口動態統計)
国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(人口動態統計)

年齢調整の罹患率と死亡率


国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(全国がん罹患モニタリング集計(MCIJ))
国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(厚生労働省人口動態統計)
国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(人口動態統計)

食道がんの症状

食道がんの症状発症してすぐには目立った自覚症状はありませんが、物を飲み込みにくくなるというのが気づきやすい症状と考えられます。上記のような症状を発症しましたら、速やかに当院を受診してください。症状が進行すると、体重が減ったり、胸や背中の痛み、咳、喉のかすれを引き起こすことがあります。 逆流性食道炎を頻繁に繰り返している方は、食道がんを発症していても気づかない場合もよくあります。
定期的に検査を受ける必要があります。胸や背中の痛み、咳のお悩みで心疾患を疑われた方が検査を受けても異常がなかった場合、逆流性食道炎や食道がんの可能性も考えてください。そのような場合は消化器科の受診が必要です。

監修:綾瀬中央診療所 院長・医学博士 中川裕太

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