便潜血検査とは?
便潜血検査は、便に血が混じっているかどうかを調べる検査です。
通常、便には血が混ざっていないはずなので、もし血が混じっていたら、腸の中で出血している可能性が高いです。
大腸がんは、ここ最近患者さんや亡くなる方が増えている病気で、その初期の症状のひとつが腸からの出血です。
便潜血検査は、目で見えないほどの少量の出血も見つけられるので、大腸がんを早く見つけるためにとても役立つ検査です。
まとめると、便潜血検査は、便に血が混じっているかどうかを調べて、大腸がんなどお腹の中の問題がないかを見つけるための重要な検査方法になります。
この検査で早期に問題を見つけることができれば、治療も早く始められて、回復のチャンスが高まります。
また、便潜血検査で陽性の結果が出た場合は、より詳しい検査として内視鏡検査を受けることをお勧めします。
内視鏡検査では、直接腸の中をカメラで見ることができるため、病気の原因や進行状況を正確に把握できます。
早期発見・早期治療が大切なので、便潜血検査で問題が見つかったら、迷わず内視鏡検査を受けていただくことをお勧めします。
診断される数(2019年) | 155,625例(男性87,872例、女性67,753例) |
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死亡数(2020年) | 51,788人(男性27,718人、女性24,070人) |
5年相対生存率(2009~2011年) | 71.4 %(男性72.4 %、女性70.1 %) |
- 人口あたりの罹患率は123.3 例(男性143.1 例、女性104.6 例)(人口10万対)
- 人口あたりの死亡率は42.0 人(男性46.2 例、女性38.0 例)(人口10万対)
引用:国立がん研究センター
便潜血検査で『陽性』と指摘された方へ
便潜血検査は、簡単に行える大腸がん検診の一つで、専用のキットを使用して任意の2日間の便を採取するだけです。この検査は、地域の行政が提供する大腸がん検診や、企業が指定する健康診断など、さまざまな場面で利用されています。
便潜血検査の感度と特異度について説明します。
感度とは、病気の人を正しく病気と判定する能力のことで、特異度とは、病気でない人を正しく病気でないと判定する能力のことです。
便潜血検査は、感度が約50%から60%、特異度が約90%とされています。
つまり、便潜血検査は大腸がんの初期スクリーニングに適していますが、陰性の結果が出ても、必ずしも大腸がんがないとは言い切れません。
便潜血検査で陽性(便潜血陽性)と判定された場合、便に血液が混ざっている可能性が高いと考えられます。
このような場合、内視鏡検査(大腸カメラ検査)を実施しているクリニックで、さらなる検査を受けることが推奨されます。
これにより、大腸がんなどの病状の早期発見や治療につながります。
また、陽性の結果が出た場合でも、必ずしも大腸がんであるわけではないため、内視鏡検査を受けることで、より正確な診断が可能となります。
便潜血検査で「陽性」と指摘されたらどんな危険があるの?
便潜血検査で陽性と判定された場合、消化管内で出血が起こっている可能性があります。特に注意すべき病気は『大腸がん』です。
大腸がんは、「お腹が痛い」や「排便の調子が悪い」といった自覚症状がなく、病状が進行しても気づかないことが多いです。
そのため、大腸がんの早期発見は非常に難しいですが、便潜血検査では目に見えない微量の血液の混入も検出できるため、大腸がんのスクリーニングに役立ちます。
便潜血検査で陽性と判定された方や、陽性の結果が出たがまだ医療機関に受診していない方は、大腸がんが原因で消化管内で出血しているかどうかを確認するために、速やかに大腸カメラ検査を実施しているクリニックで精密検査を受けることをお勧めします。
これにより、大腸がんの早期発見や適切な治療が可能となります。
便潜血陽性と判定された方は大腸カメラ検査を受けましょう
便潜血検査で『陽性』と判定された方は、消化管内での出血原因を特定するために、お早めに大腸カメラ検査を受けることをお勧めします。
大腸カメラ検査では、大腸の内部に直接カメラを挿入し、大腸の粘膜を詳細に観察します。
そのため、病変部位を直接目視でき、出血原因の特定や治療方針の決定が可能です。また、ポリープが見つかった場合、大きさにもよりますがその場で切除することが可能です。
現状では、便潜血検査で陽性と判定された後に、2次検査として大腸カメラ検査を受ける人が少ないです。
患者数や死亡者数が増加傾向にある大腸がんを減らすためには、「便潜血陽性」と判定された方が早めに大腸カメラ検査を受け、出血原因の解明に努めることが重要です。
大腸がんの早期発見や適切な治療につながり、予後の改善に役立ちます。
当院の大腸カメラ検査について
当院は大腸カメラ検査を専門的に行っている医師が複数在籍している、都内でも数少ない内視鏡のクリニックです。
当院では、患者様の負担を軽減するため、鎮静剤を使用して眠った状態で検査を受けていただいています。鎮静剤を使用することで、眠ったようなリラックスした状態で検査が受けられます。
リラックスした状態で検査を受けることで、消化管の動きが緩やかになり、内視鏡スコープの挿入がスムーズに行え、大腸粘膜を隅々まで観察できるため、大腸カメラ検査の質が向上します。
当院の内視鏡部門は、「大腸がんで亡くなる方をゼロにする」ことを目指しています。
「いかに楽に」「いかに完璧に」「いかにタイムリーに」「いかに日帰りで」という目標を掲げて、日々業務に励んでいます。
当院の特徴は以下の通りです。ぜひご確認ください。
- 消化器内視鏡専門医による大腸カメラ検査
- 医師複数人体制で、他科目診療により患者様を総合的にサポート
- 女性医師による大腸カメラ検査を実施
- 苦痛を抑えた挿入法(軸保持短縮法)を実施
- 富士フィルム社の最新の内視鏡システムを導入
- 日帰り大腸ポリープ切除を実施
- 院内で下剤が飲めるお部屋を完備
- 難しい症例は消化器の専門医が相談しあう
- WEBから大腸カメラ検査の予約が可能
大腸カメラ検査をご希望される方は、まずは当院の外来診療を受診して下さい。
外来診療の際に大腸カメラ検査時の注意点などを説明致します。
WEB予約システムを導入しています。日中お電話等で予約が難しい方はWEBから検査予約を取得して頂ければと思います。
また、当院HPでは分かりやすく漫画のページも掲載をしていますので、よろしければご覧いただければと思います。
便潜血検査で陰性と指摘された方への注意
便潜血検査は大腸がんの早期発見に役立ちますが、必ずしも便中の血液の混入を100%検出できるわけではありません。
検査のタイミングや状況によっては、血液の混入を見落としてしまうことも考えられます。
便潜血検査で陰性と指摘された場合でも、お腹の調子が悪い、お腹が痛い、排便の状態が異常などの症状が見られる際は、大腸がんの可能性を排除できないため、早めに専門医に相談することが重要です。
実際に、便潜血検査で陰性と指摘されたにも関わらず、大腸カメラ検査を受診した結果、大腸がんが見つかったというケースも存在します。
大腸がんは早期発見・早期治療が非常に重要であり、症状が現れる前に発見できれば治療の成功率も高くなります。
したがって、便潜血検査で陰性と指摘された場合でも、自分の体調や症状に注意を払い、何か異常を感じたらすぐに医療機関に相談することが大切です。
また、年齢や家族歴などのリスク要因によっては、定期的な大腸カメラ検査が推奨されることもあります。
適切な検査間隔や対策についても、専門医と相談しましょう。
健康診断だけでなく、自分自身の健康状態に関心を持ち、適切な医療機関への相談が大腸がんの予防に繋がります。
便潜血検査についてのお問い合わせ
便潜血検査は、便に微量の血液が混じっているかどうかを確認するための検査です。
大腸がんの早期発見に役立つとされるため、この検査は葛飾区の大腸がん検診でも採用されています。
対象年齢に達した方は、大腸がん検診のご案内が届くたびに、毎年受診し、自分の健康状態を把握していただくことが重要です。
もし便潜血検査で陽性と指摘された場合は、決して自己判断せず、専門の医療機関に相談しましょう。大腸カメラ検査を行っているクリニックでは、経験豊富な医師が丁寧に検査を実施し、患者様の不安を取り除くサポートを行います。
便潜血検査は、手軽に行える検査であるため、大腸がんのリスクを把握する上で非常に有益です。
ただし、陽性の結果が出た場合は、迅速に大腸カメラ検査を受けることが大切です。
早期発見・早期治療が大腸がんの予後を大きく左右しますので、適切な検査と治療を受けることで、健康な毎日を取り戻すことができます。
お気軽に専門のクリニックにご相談ください。