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大人になってから発症するピロリ菌感染について

ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)は、胃の中に住み着く細菌で、胃の粘膜に炎症を引き起こし、長期的な健康問題につながることがあります。多くの場合、子供の頃に感染しますが、無症状のまま長期間にわたり体内に存在することがあり、大人になってから胃の症状で発覚するケースも見られます。ここでは、「大人になってから発症するピロリ菌感染」について、詳しく解説し、予防や治療の重要性を考えます。

1. ピロリ菌の感染経路と発症時期

ピロリ菌の感染は、主に幼少期に発生します。感染経路は主に口から口へ、または不衛生な環境での食事や水の摂取が挙げられます。感染してもすぐに症状が出るわけではなく、菌が体内に長く潜伏することが多いのが特徴です。このため、子供の頃に感染したピロリ菌が、大人になってから活性化し、さまざまな症状を引き起こすことがあります。

2. 大人になってからの発症原因

大人になってからピロリ菌が活性化する要因は、生活習慣やストレスが大きく関与します。不規則な食生活や過度の飲酒、喫煙、塩分の多い食事、慢性的なストレスは胃の粘膜を弱らせ、ピロリ菌の増殖を促進します。加えて、加齢による免疫力の低下も、ピロリ菌の活性化に寄与すると考えられています。

3. ピロリ菌感染による症状

ピロリ菌に感染すると、慢性的な胃の不快感、胸やけ、吐き気、食欲不振、胃痛などが現れることがあります。これらの症状は、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の前兆であることもあり、長期間放置すると胃がんのリスクも高まります。また、一部の人では無症状のまま進行し、突然深刻な疾患として発見されるケースもあります。

4. ピロリ菌感染の診断方法

ピロリ菌の感染を確認するためには、いくつかの検査が利用されます。

尿素呼気試験患者が特殊な薬剤を服用し、その後の呼気を検査する方法です。

血液検査:ピロリ菌に対する抗体の存在を調べる方法です。

便検査:便中にピロリ菌の抗原が含まれているかを確認します。

内視鏡検査:直接胃を観察し、粘膜の組織を採取してピロリ菌の有無を確認します。

5. 治療法

ピロリ菌感染の治療には、一般的に抗生物質を用いた除菌療法が行われます。これは2種類の抗生物質と胃酸抑制剤を組み合わせて使用する方法で、7日間継続して服用します。治療後にはピロリ菌感染の診断と同様の検査を行い、ピロリ菌が完全に除去されたかを確認します。成功率は主に80-90%で多くの方が一次除菌で除菌成功しますが、一度目の除菌薬で除菌ができなかった場合には二度目の除菌を行う場合があります。現在、二度目の除菌までは保険適応となっています。

6. 再感染のリスクと予防策

ピロリ菌は一度除菌しても、まれに再感染する可能性があります。特に、衛生環境が整っていない地域や、家庭内で感染者がいる場合には注意が必要です。感染を予防するためには、以下の点を意識しましょう。

  • 衛生管理の徹底:手洗いの習慣化や、清潔な水や食品の摂取が重要です。
  • バランスの良い食事:胃に負担をかけない食事を心がけ、消化を助ける食材を選びましょう。
  • 禁煙・節酒:喫煙や過度の飲酒は、胃の粘膜を傷つけるため控えるべきです。
  • ストレス管理:過度なストレスは胃に悪影響を与えるため、適度な運動や趣味などでリラックスする時間を設けましょう。

7. 定期的な検査の重要性

ピロリ菌感染の影響を最小限に抑えるためには、定期的な健康診断が重要です。特に、胃の不調が続く場合や胃がんの家族歴がある人は、早期に医療機関を受診し、必要な検査を受けることが推奨されます。また、バリウム検査で「慢性胃炎」や「ピロリ感染疑い」と診断された方は、放置せずに検査を受けることが大切です。

ピロリ菌の感染は、子供の頃に始まり、大人になってから顕在化する場合がありますが、適切な診断と治療により、健康な胃を維持することが可能です。日常生活での予防策を講じ、早期に対応することで、胃のトラブルを未然に防ぐことができます。

 

 

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